最前を経て雑感、恋する女とファンの狭間で

自分のことくそりあこだなあとは常々思っていたのですが、最近、あーーこの人は私の好きな人なんだなあとしみじみ思ってしまったので、考えたことを色々書きます。

 

最近推しくんの現場で初めて最前に入りました。と言っても、座席の形もそれに対する番号の振り分け方も不規則だったので超良番良席だったとかではなく最前と呼べるかは不明なのですが、まあ私がその縦のラインでは一番前だったし私と推しくんの間に誰もいなかったので最前です。

 

すごく小さい箱の、好きなコンテンツのトークメインのイベントだったので、そんなに前じゃなくても先行でチケとった人は演者の表情まで見えるし、演者からも全員が見えるし、推しだけ目当てじゃないからその場にいれるだけでも楽しいし、前じゃなきゃいけない理由はそんなにない現場だった。そして座席が不規則なのでまさか現地に着くまで最前とは思ってなかった。

 

けどねーーそんなモチベの中会場着いてみたら一番前で、しかも途中のコーナーから推しの立ち位置が反対側から私のいる方に変わって。接触とか抜きにしたらこれまでで一番近くで長い長い時間ずーっと推しくんのことを見て。なんというか。

 

やばいな……ってなったんですよね(語彙)

 

斜めに置いた机の向こうに椅子並べて座ってコーナーのゲームしてて、推しくんがいちばん端で私の席も端の方だったから、普通にしてたら机の向こうに隠れる全身がずーっと見えてて。姿勢も、服の感じも、足の置き方も靴下も、頭の先からつま先までぜんぶ。数メートル先で!(これは個人的な意見なんですけど、座ってる姿って立ってるとこよりプライベートな印象を受けませんか?そんなことない??)

 

私のこれまでの前方席へのモチベ(いわゆる良席厨みたいな人たちのそれに比べたら塵みたいなものですが)って、もう単純に目が悪いので(近視と微妙すぎて矯正かけてない微妙な乱視)近くに行かないと表情が読み取れない!というのが特にお芝居の時は死活問題なのと、あとは見てほしいかまってほしい〜〜だったのですが、今回最前を経験し、いやこれ違うなってなりました。

 

たとえ小さくともステージと客席って、物理的に近かったとしても心理的な距離がものすごく遠い。その隔たりがあるだけで、ステージ上の演者はステージに立ってる人っていう記号みたいなものになって、あんまり自分と同じ人間って感覚されない、少なくとも私は。表情が見える距離でも一緒。でももっともっと物理的に近付いた時、どこかでその感覚がひっくり返って、推しはステージの上の記号じゃなくて数メートル先で今お仕事をしている自分と同じ生身の人間なんだ、って直感を得られるんじゃないかなって。私にとってはそう思えたのが、自分と推しの間に誰もいない最前に入れた時だった。ステージでのショーではなくて(それもあるけど)そこで仕事をこなして喋ったり笑ったりしてる一人の人間を観察している気持ち。

 

で、この感覚を得てしまって以降ますますリアコないしガチ恋を拗らせてしまいました。これまでも推しくんのことを人間だと思っていたし男だと思っていたからリアコだったけど、同じ空のもと生きる生身の人間だって否応なく思い知ってしまった。下手したら接触の時以上に。生身の人間だからさ〜〜たとえ知り合いじゃなくても恋してしまうよ。より切実になってしまうよ。どうしても会いたかったり好きで好きで内臓がモヤモヤしたり顔見て言葉を受け取って安心したり受け取れなくてそわそわしたり、そういう感覚が普通に恋してる時とどんどん近付いてしまう。タレントとファンの関係の構造の上に自分の恋心を置いていたつもりだったんですが、私の心だけ勝手にどこかに走り出している。困る。

 

しかもさ〜〜生身の人間として推しのことを感じられる距離で現場に入りたいという感情、オタクとして正当性の欠片もないんだよな。表情見たいから前がいいは普通に純粋なファンでも思うけど、これはもう恋する女のわがままじゃん。

 

私はオタクとしての道を踏み外さないでリアコの自分を成就させるには、自他そして推し共に認めるTOになるのが一番なのかなと思っているタイプのオタクです。私自身推しにとって価値と意味のあるオタクでいたいお金落としたいいい顔してたいって気持ちがすごく強くて、それはなんでかって考えたらもちろん推しに好かれたいっていう恋愛特有の身勝手で、でも恋愛の好きを求めたら道を踏み外すしかないから、正攻法で「好かれる」に近い状態を得て自分を満たすにはオタクとして価値を高めて推しにとって個として意味がある存在になって、究極的にはTOとしてこの部門での推しにとっての一番で唯一になるしかない、という論法です。

 

……っていう屈折した恋愛観オタク観に基づいて生きていたのに、この期に及んで普通に恋する女の自我が出てきてしまい、正しく価値のあるオタクには必要のない欲と喜びが芽生えてしまいどうしたらいいのかわからないです!!普通に好き!!付き合ってください!!(※それは前から思ってた)今回を経て振られたい人の気持ちもわかってきました。ファンとしていい顔して好かれたいという欲望を、私の恋心をその一瞬でも理解してファンという記号を通さず一人の人間としてみてほしいって欲望が超克していく感覚。

 

本当に本当に困るんですけど、リアコとしてのやっとスタートラインに立てた気もします。

 

marshmallow-qa.com

 

ガチ恋リアコ各位の諸々の感覚が知りたくてたまらないし議論したくてたまらないのでどの部分にでもください!!!関係ないことでも何かあればください!!!壁打ちブロガーの分際でコミュニケーションを求めて忍びないのですが何卒……

 

 

 

ちなみに以下どれだけ私が小難しくオタクをしているかの参考資料です

 

c-mint.hatenablog.com

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